予備校・塾などを活用して、調べれば調べるほど、いろいろな入試システムがあることに驚くはずです。意外な「一足お先」の入学方法があることに気づくでしょう。たしかに、推薦入試の募集枠は少なくなったところもありますが。推薦入試を新たに採用する大学や学部は増えているのです。先に述べたように、試験形式でもユニークなものが増えました。こちらも、推薦入試では学力検査の免除を徹底させるように、といった文部省の諮問機関、大学審議会からの通達の影響ですが、一般入試とはあきらかに違った方式を採用する大学が増えました。その三大特徴は、「書類審査」と「小論文(総合問題)」、そして「面接」です。依然として「学力試験」を行っているところもありますが、多くの大学では、三大特徴を採用しています。まず、「書類審査」について。高校時代の成績、活動状況などを証明し、高校で発行する「調査書」は、とうぜん「書類」として重視されます。しかし、それだけでなく、自分なりにPRできる点などがあれば、志願書のなかに書くことができます。「自己推薦書」として、これを重視する大学もあります。受験までの人生の総合評価として、推薦入試をとらえる、画期的な試みといえましょう。
最近の風潮として、教育の低年齢化が進んでいることが挙げられる。ある塾では、英語や書きことばなどを小学校入学前、それも二、三歳ぐらいから教えている。算数も例外ではなく、小学校に入る前までに中学校で習う方程式を解かせようとする塾も出現してきた。ここでは算数の学力と計算力の関係について、ちょっと考えてみることにしよう。かなりの親は、計算ができれば算数(数学)の成績も伸びると信じている。この前、小学5年生の子どもを持つ母親と入塾面談をした。「最近算数の成績が伸び悩んでいるので、どうしようかと思って来てみたんです」「学校のテストは何点ぐらい取ってきますか」「その時にもよりますが、70点ぐらいが多いようです。よい時は90点のこともありますが」「いつ頃から伸び悩んできましたか」「5年生になってからです。計算問題はほとんどできているのに、速さとか割合といった応用問題になると、まったくといっていいほどだめなんです」「今までどこか塾に行っていましたか」「はい。計算専門の××塾に行っていました。そこではもう中2の連立方程式をやっているんですよ。だから5年生の問題ぐらい、どんどん解けるはずなんですけど」こういう話をよく聞くようになったのは、ここ十五年の傾向だ。
「大丈夫だろうか。失敗しないだろうか」と不安になる気持ちは、毎日受験生と接しているので良く分かります。だが、ここが踏ん張りどころなのです。迷いは捨て、ひたすら受験日まで勉強に取り組まないと、これまでの苦労が水泡に帰してしまいます。センター試験が芳しくなかった人は、こう考えてほしい。「心配はしても、心痛しない方がいいのだ」と。「合格するだろうか、駄目だろうか」と心を痛めているだけでは、ただの心痛。これに対し、心配は心を配ること。通るか通らないかは受験しての結果、通る確率を高めるように、問題集を少しでも多くやろうと、受験日までの時間配分や重点科目の絞り込みなどに心を配る。この時期の受験勉強は、不安ながらも勉強の手を休めずに、多くの問題集をこなすことに徹するのが肝要です。三十年ほど受験指導に関わってきました私の実感からも、受験勉強で一番大切なのは、受験直前の二ヵ月。この間の勉強次第で、偏差値を二〇近く伸ばした受験生をたくさん見てきました。