プラザ合意を受けて、日米独3国の中央銀行は、外国為替市場で円高・ドル安を誘うための行動をとりました。中央銀行がドルを売り円を買うという市場介入です。日銀は9月24日から10日間で20億ドル、ニューヨーク連銀は10億ドルの介入と推定されています。その結果、G5直前に(9月20日)1ドル=242円だったのが、同28日には1ドル=210円にと、急激に円高となりました。マルタはそれほどの上昇にはならなかった。87年2月22日のパリはルーブル宮殿でのG7(G5プラス、カナダ、イタリア。ただしイタリアは腹を立てて欠席)の合意をルーブル合意と言います。当時の1ドル=150円というドル相場を妥当なものだと評価し、当面この水準を維持しようと合意したものです。しかし1ヵ月後の3月24日、1ドルは150円を割り込み、ドル安進行。2つの合意は、5大国の政府が通貨相場を動かす力の強さと限界とを示しています。
アメリカの国際競争力の復活のために、クリントンは公共投資を含めた投資の活発化と政府による産業政策の必要性を重視しています。とくに“モノ”への投資のみでなく、優秀な労働力の養成、生涯教育による豊かな生活のための“ヒト”ヘの投資を重視している点が特色です。“モノ”ヘの投資としては、投資促進減税のほか、(i)高速道路網の整備、上下水道設備などのインフラの整備、(ii)国レベルで家庭や事業所、研究機関などを結んだ情報ネットワークの構築、(iii)研究開発投資プログラムの推進などがあげられています。一方“ヒト”への投資としては、成人労働者へ“生涯教育計画”″の推進、このため賃金の1.5%を職業訓練に引当てることを企業に義務づけ、州・地方政府への助成金の増加、大学教育の資金提供のためナショナルサービス・トラストファンドの創設、などが検討されています。
次のようなケースがありました。自らデザインした洋服をショップに販売している服飾デザイナーの方は、特殊なボタンやレースなどの材料を購入するのに、「法人にしか販売できない」とメーカーから言われて法人化を決意しました。また、長年、個人事業者としてテレビ番組のディレクターをしていた方も、テレビ局の方針が変わり、法人化するように指導されました。コンピュータグラフィックの製作者の方は、大手の建設会社との取引で、「取引金額をこれ以上増やすには法人化しないとダメだ」と言われました。それは、この建設会社の管理部門で規定されている、個人事業者としての取引限度額いっぱいまで受注していたからでしょう。このように、個人事業者のままでは、取引の幅が狭まるケースが多々あります。新会社法施行後においては、資本金1円から、そして取締役1人でも株式会社を設立することができることから、法人化がいっそう進むことは間違いありません。その半面、個人事業者としての取引は、さらに難しくなるものと予想されます。